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俺、豆腐

田内屋社長のブログ

豆腐屋の3年間

誰も望んではいなかったのに

いつの間にか勝手な思い込みで、豆腐は1丁100円から50円になることが優秀とされるようになった。

 

豆腐という日持ちのしない食品を、何百キロも離れた場所に運ぶ。

燃料を燃やして大量の排気ガスを放出し、道路を傷め、水(豆腐)が旅をする。

売れ残ればゴミ箱の底に投げつけられる。

何事もなかったかのように、翌日には新しい顔がやって来る。

そんな末路を知ってか知らずか、ただただ勝手な思い込みのために、【優秀な豆腐】は旅に出される。

 

誰も望んではいないのに

何百キロも豆腐を運ぶ理由は、TastyではなくCheaplyに大きく傾いた。

【お客様のために】??

 

 

突然襲う感じたことのない目眩に似た浮遊感。

作業の手を止めて作業台に手をつき、自分の身に何が起こっているのか考えた。

 

3年前の今日、3月11日14時46分18秒、かの大地震が発震。

 

実際に被災した人々に比べれば、大した内容の記憶ではないが、今でもあの時の光景は鮮明に蘇る。

テレビの内容が現実なのか虚像なのか、頭の中を整理するのに時間がかかったことを覚えている。

 

インフラが大ダメージを受け、全ての物が運ばれなくなった。

幸いにも殆どダメージのなかった地域でも物が無い状態。

豆腐も例外ではなかった。

 

あの時、社員にこう言った。

混乱して、原料・資材の在庫にも限りがあるが、幸いにも災いを免れた我々がやることは、地元のお客様に出来るだけ通常通りの商品供給をすることだ。

 

大量生産でCheaplyが優秀とされて久しいあの時、地震の被害は皆無で豆腐屋が10軒以上存在するたかが20万人都市の松本ですら品薄になった。

【お客様のために】??

効率と利益ばかりを追求したことが原因の一端だ。

 

豆腐屋は地元に根ざしてこそ存在意義がある。

100m先に豆腐屋があっても、1キロ先のスーパーで100キロ離れた場所からやってきた豆腐を買う。

そんな時代だからこそ、地元にもっと貢献するための努力が必要なのだ。

もっともっと地元にも豆腐屋はあるんだと、アピール出来なきゃいけないんだ。

そう思った。

 

アホみたいな安売りと3年間付き合いながらなんとかやってきた。

松本の小さな豆腐屋の3年間。

これからも地元で愛される豆腐屋を目指す。

 

 

被災地復興の更なる加速を願っています。

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